murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

ネットで相談されたこと 2

この前の話『ネットで相談されたこと 1』はこちら。

http://d.hatena.ne.jp/k-hisari/20080708/1215498974

基本的に、ウチの店で作っていただいたお客様じゃないのでそんなクレームのような相談にはのらないほうがいいんじゃないかと同僚に言われたことは確かなんですが、不思議だったのは何度か作ったお店にも調整に行ってなおかつ気に入らない部分があったらしく作り直しまでしてもらって、それでも納得できなくてメールを一度も面識のない店の店員に送ってくるというのはどういうことなのかなと思ったのと、そのクレーム内容というのがフィッティングに関することだと思ったので、それは実際に顔がそこにないと話が進まない訳だから「近くの専門店にもう一度相談したら」といって簡単に終わるだろうと思っていたのもあったんですね。
作ったメガネはセンスビットということなので、全体に線の細い金属枠、耳にかかる部分も先セルといって当たりが柔らかくなるように付けられるカバーも細身でたいしてクッションにはなっていないようなもの、しかしとにかく軽いメガネにはなるので鼻の当たりと耳の掛かりさえきちんと掛かっていれば痛くなるはずはないんだけどな、と思ったんですね。例えば耳の掛かりで一番違和感があったり痛くなったりするのは、ずり落ちるのが心配でテンプルの曲がる場所をかなり手前から曲げて耳の頂点部分の柔らかいところを締め付けてしまうこと。そうするとこめかみを押さえつけられたときと同じような痛さを感じるし、押さえつけがきつすぎてメガネ自体が上にずり上がってしまうことがある。そうなると今度は耳の押さえが利かなくて鼻の部分もずるりと下がってくるという悪循環にもなりかねない。そういう場合には思い切って耳の頂点の部分よりももっと後ろから曲げを作って、そこには指一本くらいの隙間があってもいいくらいの感じでカーヴをつくり、耳の後ろ、ちょうど耳たぶの真後ろからすこし上くらいのところが皮膚の下すぐに骨になっている場所で、押さえつけても痛さが少ないことがわかると思うんですが、そこにきっちり当たるようにテンプルの曲げを作ると痛くもないしずり落ちる心配もないフィッティングになるんですね。ただこうすると耳にかけるときにちょうどフックを引っ掛けるようにしてクルンと耳たぶを覆うようにしておくことになるので、外すときには片手でひっぱっても取れないんですね。両手でメガネの両端(こめかみ辺りの部分)を持つと耳たぶに掛かっているテンプル部分を上に浮かせるようにして、あとは顔に対して下に手を下ろすとメガネも一緒に外れてくれるんで、変形もないし外れにくいということもなくメガネを扱うことが出来るんです。
そう考えると耳の掛かりが浅いのか曲げがきついのか、こめかみが押さえつけられているのか、そこのところが見て見ないとわからない場所なのでその通りお伝えしてもう一度専門店でフィッティングしてもらったらどうか、と伝えたんですね。
しかし一番気になったのは作ったメガネのサイズでした。それはレンズの厚さを薄くしたいので小さくしたとしか教えていただいてなかったので、自分の顔に対してどの程度小さいのかそこがわかんなかったんですね。自分の顔に対してかなり小さい、顔幅よりも内側に入っているようなら、その時点でこめかみを押さえつけていることは十分考えられましたから、そこはどうなんだろうなぁと聞いてみたんですが、顔は大きいのでそれも直してもらうというのを最後にこのメールのやり取りも終わったんです。
1週間くらいやり取りしましたか。毎日メールが来てて返事を出すとすぐに返ってきたりしたこともあって、よっぽどセンスビット自体は気に入って掛けこなしたいのかなと思っていましたし、メールが来なくなって納得したのかなと思っていたんですが。
ちょっと違いました。
私からのメールで専門店に行って相談したら、というのがあったから買った店に行って話を聞いてもらったら、センスビットの悪い点ばかり挙げられて恐怖心だけ植えつけられた、と電話が掛かってきました。その店で作ったのに何でそんな不信感をあおるようなことばかり言うのか、怒り心頭に達すといった感じだったのは覚えています。ウチの店のHPには電話番号も載ってるので、見つけるのは簡単だとは思いましたが、電話で他店で作ったメガネのクレームを言われてもなぁ・・・と、そこまで普通するかなぁと思ったのも確かでした。もうね、センスビットのクレーム処理ということでHOYAのお客様相談室をお知らせしてこの件は終わりにしてもらおうと思ったんですね。ちょうど今から1年前くらいのことでした。

さすがにもう相談メールはこないだろうなと思った今年、その方からのメールはやってきたのです。