murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

やっぱり中近がいいんだなぁ・・・

今日の午前中のお客様は自宅でWEBレイアウトを中心にネット関係のお仕事をされている方で、年齢は47歳、ウチの店とはもう25年以上のお付き合いで運転免許を取ることになって初めてメガネが必要な目だと気がついたときから使っていただいてます。最後にウチの店にいらっしゃったのは4年前、運転をしていて遠くが見えにくくなったと言うお話があって、調べたところ乱視が強くなっていたのでそのころ流行っていたフルリムで細身のフレームで1本作ってもらっていました。まぁその状況も奥様と一緒になって記憶を辿りながらお互い「そうだったわね」なんて言って思い出したんですが(笑)
そのころはまだ40代はじめと言うことでさほど近くの見えにくさは感じなかったらしいですが、昨年12月に思いたって眼科で目を診てもらったところ近視が4段階くらい進んでいて、乱視は3分の1ほどに落ち着いていました。そのほか特に問題はなかったとのことで遠近両用の処方箋を貰ってきていたんですが、仕事の忙しさもあってなかなかこれなかったと言うことで本日来店されたんです。
眼科の処方箋は、3ヶ月が有効期限となっておりますので、一応確認して加入度数が1段強いものにしたほうがいいとわかりました。これはご本人にも確認を取って、処方箋よりも度数の強いものにしていくことになりました。
で、レンズの選択段階で困ったことになったのです。
はじめは処方箋どおり遠近両用でテストレンズを使って試していただいてました。周辺部の揺れゆがみ、近用部への目線の動かし方などをお話して、「遠近両用はあっちもこっちもよく見えるんだね」だなんて話が出たくらいでした。必要な度数は遠用にS−3.25D、乱視が入って縦乱視なのでどちらかというと横方向は元々はっきりと見える性質をしていたために、揺れに対してはさほど違和感なく理解していただくことが出来ました。テストレンズはセイコーのP−1ウイングの累進帯16ミリおよび14ミリからP−1シナジー、HOYAのサミットプロとFDと全部で5種類試していただいて、やはり一番揺れの感じないFDがいいねってことになったんですが、次に仕事柄パソコンに1日中向かっているのでパソコンで試してみたいとなったときです。ウチの店で仕事用に使っているDELLのノートパソコン(モニターサイズ17インチ)でヤフーのサイトを見ていると、「全然見えない」と顔を必死で上に持ち上げるんですね。目の前にかかっているのはHOYAのFDですから、片目ずつの遠近の遠用部と近用部がそれぞれ横に広い楕円形だと考えてもらってその重なった部分が視野だと捉えていただくと一番近い説明になると思うんですが、なのでそれなりに視野は広いはずなんですけどお客様曰く「見たいところで見えない」と仰るんですね。手元に置いた資料を見ようとしてレンズの下を使うのはまだいいとして、それもあまりうまくいかないけどとにかくモニター画面がピシャンと焦点が合わない、と仰るんで、「じゃあこれは」と私が出してきたのはHOYAの中近レンズ『タクト』のテストレンズでした。
これで今月に入って3人目になるのかな?この中近レンズはそりゃあ遠くの見え方は遠近のようには行かないけど、パソコンをみるとなったら抜群にいいんですよね。それでいて上の方を使うと遠用度数がちゃんと入ってるから室内だったらよほど広い部屋でない限り見渡せるんですよね、大体2〜3メートルは平気です。
それに変えたとたん、「これこれ!」ととても気に入っていただいて、近視の進んだ遠用メガネの方はこのメガネとは別に前掛け式サングラスレンズのついたシャルマンのフレームで新規作成することになりました。だから作っていただいたメガネは2本、これからは仕事用と運転用は使い分けをしていただくことになりますが、見え方の快適さには代えられないということなんですね。中近のテストレンズを使ってしばらくパソコンでいろいろなサイトを見ていただきましたが、画面切り替えのときや目線の上げ下げで違和感や見にくさを感じることはないといっていただけましたし、揺れも感じないとのことで満足していただけたようです。
どうしてもこういったレンズは特注(その方の度数にあわせて誂えて作る)になるので日数をいただくんですが、「いったいいつ出来るの?」とメーカーへの発注作業時もワクワクと言った感じで聞かれました。実際には出来上がりまで中3日いただくことになるんですが、こう楽しみにされると作るほうもなんだか嬉しいですよね。