murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

プロゴルファーの白内障

今日は私の住んでいる町ではお祭りがありました。『たる仁和賀』と言って街中に山車や神輿が出て、よさこいの踊りチームも出て、仮装屋台が出て、ともう何でもありな賑やかな祭りです。そこで、昼間来店してくださったお客様が法被を来たいなせな格好で神輿行列の中にいるのを見かけました。
その方は、最近白内障と診断されて、定期的に検診に来てくれと言う話もされていて目薬がなくなったら来院してくださいと言う話をされたんだけど3ヶ月で行かなくなって、でもこの頃どうも見ている周辺が眩しく感じるようになって見えにくいんだよね、と来店されました。
県内のゴルフ場と専属契約をされている、プロゴルファーの方です。プロですから当然だと思いますが、見え方に関してはとてもシビアな注文を今までされてきました。曇りの日用、晴天用、時には午前と午後もメガネは替えて使っているくらい、特に芝目の見え方には厳しくて、それにはコントラストがはっきりしていたほうがいいわけですから赤系統の色から黄色、レモン色、薄いブルーとさまざま作っていただきその時々に合ったものを使い分けている徹底振りでした。ウチの店で扱っていないレンズの方がいいとなると、それはどこで手に入るのか調べるのを手伝ったりもしましたが、それだけウチの店を使ってくださっているお得意さんですので、出来る限りのことはしたいと思ってはいたんです。
でも、白内障となると話は別です。その症状が出たとなったらメガネでなんとか出来ると言うものではないんですねぇ・・・・・ウィキペディアで調べてみると、白内障とは「水晶体を構成する蛋白質(アクアポリン0)が変性し、黄白色または白色に濁ることにより発症する」とありますが、乱暴なたとえですがこれをもっとわかりやすくすると、卵の白身に熱を加えていくと透明だった白身がだんだんと透明性がなくなって、最後には不透明で硬くなっていくのと同じような原理です。濁ってきた水晶体を通してみるとなると、いくら目の前に新しいレンズを入れても、度の違うメガネにしても、意味がありません。
目の中の水晶体が白濁してそれが進行すると、薬を使ってそれを透明に戻すことは出来ません。ただ、まだ進みがそれほどなく、視力的にも影響がないうちに点眼薬や内服薬で進行を遅らせることは出来ます。今の薬では全く進行をとめることは出来ないんですが、現状維持を目標に続けることでほとんど問題なく過ごすことができている方はいらっしゃいます。また加齢性の場合は周辺部から中心に向かって進行する場合が多く、その方のものの見方にもよりますが一生気がつかないで済んでしまう場合もあります。ただ、混濁の度合いが進むと、濁った部分では光が散乱するので周辺部が眩しい、昼間は眩しい、見えづらい、ということが起きやすくなります。
で、この方はその薬による治療を3ヶ月でやめちゃったんですよね・・・うーん、目薬を続けることの成果がホントわかりづらいのは確かなんで、その気持ちもわかるんですが、たとえば女性だったら朝晩の肌のお手入れと同じ感覚で続けていただければ、いいんですけどねぇ。
視力の確認と度数は社長が調べました。すると今年のはじめに測った状態と全く変わっていないとのことで、「周りが眩しく見えて見づらい」というのは水晶体の混濁が周りの部分から以前より進んできているからじゃないか、と推察できたんですね。眼科からはどういったお話でしたか、と聞くと案の定視力に影響するほどじゃないが周りの半分くらいから白内障が進んでいる、と診断されたとのことで、これをすっきりさせるには人工水晶体移植手術しかない、とも言われたとのことですが何せまだ視力は1.0まで出るんです。手術を考えるのは一般的にはまだ早い、と言うことなんですが。
プロではないんですが、数ヶ月前に70歳代の方でやはり白内障との判断が出て、左右で症状の出方が違って両眼視が思うように行かないのでゴルフのパターがどうにも思うようにならない!と早々に眼内レンズを入れる手術をしたお客様がいらっしゃいました。せっかくの老後の楽しみのゴルフが、見え方一つで面白くないと言うのは我慢ならん、と言うんですがそれを聞いたときにはじめは「本気ですか?」と思ったんですよ、普段の生活には何の支障もないのに、ゴルフのために手術するの?と。
でも違うんですね、周辺部がチラチラと眩しいと言うのは、先日目の検査で散瞳したときに感じた眩しさが、それよりも弱いかもしれないけどずっと続いていると言うことなんですもんね。それで思うように行かないのが眼内レンズで解消できれば、スッキリするよなぁ、と思ったのです。
この方にはもう一度眼科へ相談していただいて、なんなら思うような視力を得たいからと言うことで手術を検討したらどうでしょうとお話しました。