murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

EXレンズを知っていますか?

EXレンズというバイフォーカルレンズをご存知でしょうか?今現在単純に「EXレンズ」で検索するとカメラ用のレンズがずらりと出てくるのだけれど、ここで言うのはカメラではなく眼鏡用のレンズ、遠く用と近く用の度数が上下でばっちり真っ直ぐ分かれているレンズで枠いれ加工をすると水平ラインの3分の2下くらいのところに線が入っているように見えるメガネレンズのこと。バイフォーカル(2重焦点)なのでその線の下のところには手元用の度数が入るわけで、以前はこれがメインだった時代もあるのですがそのうち小玉がレンズの中(もしくは表面/プラスチックレンズ)にはいっているものが出てきて、その次に今の境目のない遠近両用、累進レンズになるわけですが、今日はそのEXレンズを長年使ってらっしゃる方が他店で作られた小玉のあるバイフォーカルメガネだとどうにも使いづらいのでもっと使いやすいのにしてほしい、と来店されました。
ご希望は、EXレンズとおっしゃるのですが・・・あいにくほとんどのメーカーでもうEXレンズは作っていないのです。メガネの総合問屋さんに聞いたところ関西のほうで作ってるところがあるというのですが、価格が結構高い上にレンズのスペックが1.50の屈折率(汗)うーん、ご希望があるしなぁと思ったのだけど今キャンペーンもやってることだし、こういうのもありますよ〜と累進レンズを掛けてみていただきました。
累進レンズは境目がないので、どこを使って手元を見るのかというのは自分で目線を上げ下げして探さないといけません。バイフォーカル(BF)やEXレンズは手元を見るための目安としての「境目」があるので探しやすいんですが遠くと近くの2つしか焦点がない、というのが難点といえば難点です。実際に使ってみていただくと今までのEXレンズが歩きやすさを重視してかなり下のほうにライン取りしていた所為か、累進の変化や目線を下げること自体にはさほど抵抗なく試していただけたしこちらの予想以上に経って歩いても問題なさそうでした。
ですがやはり目安がないというのは慣れにくいなぁ、といっていたご主人でしたが「見た目が若々しくなってほしい」という奥様の一言で累進レンズを使うことに決定!慣れてみます、と仰いました。
レンズの設計ばかりでなく使いづらいというのは度数も微妙にあっていなくて、利き目である左目の乱視が本当に必要な度数よりも半分以下の度数しか入っていなかったというのが原因だったようです。メガネを作ってから1年経っていて、左目が白内障術後で右にも白内障があるというので若干の変化は考えられます。今回はウチで度数の決定もさせていただきましたが、今後も眼科さんには行っていただいて経過観察はしていただくようにお願いしました。