murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

老眼鏡のフィッティング

老眼鏡と言うと、多くの場合が下を向いている時に顔のかかっていることが多いと思います。上を向いている時にかかっていてもおかしくないんですが、割合として、やっぱり下を向いてる時が多いと思うんです。そのとき、耳にちゃんとかかっていないとどうなるかと言うと、単純な話ですが「ずり落ちる」ということになります。
このずり落ちるということが起きる原因はいろいろ考えられるんですが、第一にフィッティングがしっかり出来ていないと確実にずり落ちます。これはもう、絶対です。
フィッティングのポイントは「鼻のあたり」「耳のかかり」「顔幅に合っているかいないか」などがありますが、誂えで作る場合にはフレーム選びの段階でまず顔幅に合っているかどうかを選ぶと思うし、鼻のブリッジの幅だって厳密に言えば15ミリのがあったり19ミリのがあったりするわけで(デザインにもよるけど大人向けの枠は15ミリ以上でたいがいが21ミリ以内くらいの1ミリピッチでありますね、ただ、同じデザインで鼻幅だけ変えて作ってるなんていうオーダーメイド的なのは通常品では用意されていないですけど。フレームをフルオーダーで作ってくれるメガネ屋さんではそこまで注文できるところがかなりありますね)デザインが気に入ってどうしてもこのフレームじゃないといや、と言う場合じゃない限り度数とPD(眼と眼の間隔)の兼ね合いで横幅に関してはある程度決まってくると思うんですね。耳のかかりだって短すぎるのはテンプルもしくは先セルを長く作り直ししなくちゃならないと言うこともないわけじゃないけど、ほとんど通常品でカバーできると思うんです。長い場合はこれもデザインによるけど金属のテンプルなら短く切ってしまえばいいわけだし。鼻のあたりはクリングスがついているタイプならかなり細かく直すことが出来るから、これもあとは技術者の腕次第と言うことになりますけど。
問題は出来合いの老眼鏡をメガネ屋じゃないところで買ってきてる場合なんですよね。
たいがいのメガネ屋さんがそうだと思うんだけど、誂えで作るメガネのほかにすでに度数の入っている老眼鏡を販売していると思うんですよ。で、ごく手軽に使えるカニ目老眼鏡とか、最近ウチでも置くようになったサイドに花の絵とかが書いてあるレディースリーディンググラスとかははじめからもうフィッティングが難しいものがあるので気をつけたいところなんですが、普通の金属枠の老眼鏡はある程度耳のかかりも曲げられるんで、ちゃんとフィッティングしてお渡ししてると思うんですね。だけど、100円ショップとかホームセンターとかで買ってきた老眼鏡は当然フィッティングなんてしてないから、よほど「ピッタリでした!」と言う場合を除いてずり落ちますよね。
それは、直さないと絶対に自分の顔にちゃんと掛かるようにはならないんです。
今日のお客様は出来合いの老眼鏡を地区の回覧板で見つけて購入されたとのことで、見え方はいいんだけどいっつもずり落ちてくるから不自由で不自由で仕方がない、と言ってお持込になりました。とても顔の小さいおばあちゃんで、持って来たメガネは見ればすぐにそれとわかる男性用のものです。結構横幅もあって、顔にかけてもらうと横もずるずるでうーん、どうやって直そう、と思うくらいでした。レンズははめ殺しで外れないし、テンプルはマイナスねじで止まってるけどねじ自体は動きません。もうね、こうなったらテンプルの曲げを作るしかないんだけど先セルが折れてるからそれを替えてもらって、そのときにお話をお聞きしたらもう2年もこのずるずる状態で我慢して使っているんだそう・・・・・なんつーか、ちゃんと直さなきゃ、と思いましたね。
結局お持ちいただいたときよりも2センチも手前で曲げを作ることになって、入っていたケースに入らないからメガネケースもお買上いただくことになりました。
出来合いの老眼鏡は、今までの接客経験上かけ心地なんかはこの程度だろうと使っている方が結構いらっしゃるように思いますが、ちゃんとフィッティングすればそれなりに快適に使えるようになるんで、ずり落ちる、とお悩みの方はメガネ屋に相談してくださいませ。


にほんブログ村 健康ブログへ