murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

利き目はやはり大事です

たとえば利き手というのがあります。右利きの人は、左手ではさみを使おうとしてもうまく使うことが出来ないし、左手で箸を持とうとしてもこれまたうまく使えないと思います。スプーンならいいかと言うと、箸よりはまだ使えるけれどなんとなく距離感覚がいつもと違う気がします。口元に持ってくるはずの食べ物が落ちないようにおっかなびっくり持ち上げる、そんな感じがします。
目にも、利き目があります。まず全体をつかんで何が見えているのか、瞬時に判断するのは利き目のほうが早いのです。そうして細かいところの補正やら、立体視のときの奥行きやらコントラストなどといった部分は両目を使って見ていくわけですが、やはりこのときも利き目の視力が勝っていたほうがよりすばやい判断が出来ます。また、判断ばかりでなく、見やすさ使いやすさの感覚も利き目がしっかり出ているかどうかに左右されるように思いますので、この確認は本当に大事です。
今日のお客様は不同視という状態の方で、右が−0.75D左がー3.50Dという度数が必要だというのは調べていてわかったことで今回ここに乱視が必要だと言うこともわかった。今まで10年以上使っているというメガネもやはり左右差が12段階もあり、そういった意味では経験もあるので今回の度数も使いこなせないものではないのだろう、そう思ったのだけれど。
問題は利き目にあった。
この状態で利き目が右目なら、まだ視力を出しやすいと思ったのだけれど、左目の近視の度数を強く必要とするほうが利き目でなおかつ普段の目の使い方がご本人によると「便利」な使い方をしているのだろうけれど、こちらからするととてもじゃないが「疲れる」だろうな、と思う使い方をしていらっしゃった。すなわち、普段はメガネをかけないで過ごしていて近くを見るときは左目の近視の強い方、遠くを見るときは右目の弱い方を使い、スポーツなど瞬時の判断を必要とするときのみ、メガネをかけると仰るのですね。
うーん、それは一見便利そうだけど・・・・・私の意見を述べさせていただくと、遠くもしくは近くを見ているときに確実にどちらかの目はぼやけているし、まともに見えていないので見ることを頑張ってるか見ることに疎かになっているどちらかだろうから、あんまりいい状態ではないだろうな、と思うのですね。いい状態ではないというのは、「眼精疲労になりやすい」「ものが二重に見える」「距離感・立体視が掴みにくい」「視野に問題がある」などが考えられるというものです。まして、近視の度が強い=遠くが見えにくい左目が利き目なので、すでに左目のほうには使いすぎから来る視力の出にくさだと思われる兆候が出ていて、バランスを取るのがなかなか難しかったです。目は、視力が出ているからばっちり視力が出るように度数を入れたからといって快適で使いやすいものになるとは限らない、と私は考えます。両眼で見ることの出来る状況にあるのなら、両眼視をした時に違和感の出ないようにバランスを取るのが使いやすいメガネを作るコツだと思ってます。このお客様の場合せっかく視力の出ている右を左にあわせてガッツリと落とすことをしてしまうと見え方が悪くなるので、乱視表やレッド・グリーンの視表をつかって違和感の出ない度数を探す必要がありました。今回の場合は、いったいどんな見え方になっているのか聞きながら−0.25Dの乱視を増やすか減らすか、そのたびに近視の度数を増やすか減らすかと試していくことが必要で、私自身がそれをどう見えているのか確認できないのでこういった手順は慎重になります。これでいいのかしら、と聞かれてもわかんないのでね、そういったときは立って歩いてもらったり、椅子に座ったり立ったりする時の動作の躊躇のあるなしで見極めるようにしています。
結局、乱視の補正もしっかり入れた今までとはかなり違う度数にしていただくことになったのですが、利き目の視力がいまひとつというのがちょっと残念ですね。一日のうちで少しでも多く、メガネを使ってものを見ていただいて、正しい刺激が目に届くようにしていっていただければとお話しました。


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