murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

2本目の老眼鏡を承る

2006年に老眼鏡を作ってくださったお客様が、同じ度数でもう一本作って欲しいと来店された。50歳代前半の女性、2年前に老眼鏡を作ったときには、ちょっと不便だなと思って作っては見たものの「老眼鏡である」と言うのに抵抗を感じてほとんど使わないできたと言うのだけれど、ここ1年ほどはだんだん手放せなくなってきて今では家と会社に2本ないと心配になってきた、と言うことで同じ度数を作りたいと言うご希望である。
その経緯は、なんとなくわかる。初めはかけるとよく見えるけれど、掛けていなくたって見えるものは見えるわけで、それに何も手元を見るときだけいきなり視力がなくなってしまうわけではないので、見ようとするから調節が働いてなんとか手元に焦点が合う距離で見えてくるものなのだ。だけれどそれは長くは続かない。で、細かい字や長い時間数字を追っていかないといけないときに老眼鏡を掛ける。よく見えるけれどなんたって老眼鏡だから顔を上げると周りがぼやけるし、それにこれを掛けないと見えないって言うほどじゃないじゃない、と思うから普段はあまりかけていない。
裸眼で雑誌を見たりパソコンに向かうとなんだか疲れて長く続かない。老眼鏡を掛けると見えるけれど今度は距離があわない。そっか、まだこのメガネを使うほどじゃないんだ、と思って掛けないで頑張ってるともっと疲れる。で、老眼鏡を掛ける。ある日突然、「あら、綺麗に見える!」と気がつく。
お話を聞いていて、こんな感じでしょう?とまとめると、「そうそう」となんども相槌を打ってくださった。うーん、なかなかご苦労なさったんですねぇ。
老眼鏡を掛けるまでの間と言うのは、バケツに水を汲んでいくのに似てる。と思う。これは前にも書いたけれど、ものの見え方ってのは一生かかってバケツに水を汲んでいって、その入る量や大きさが人によってどれだけ違うか、なんじゃないかな、と考えると結構すっきりとわかると思う。どこまで水が入ったらいっぱいになるのかがわかってれば苦労はしないし、備えあればという話になるけれど、元々水が一杯はいると思っている人にはそれを説いたって信じてくれない。反対に元々の入る量がわかってる人には、対策はとりやすいわけだけれどそれだって正しい対策が取れればいいけど「自分には表面張力は無関係」と思ってるとギリギリで水がプルプルし始めるまで何が起こってるのかわかってもらえない。最後の一杯を入れてしまったらそのあとは入れていけばいくだけ溢れるだけなので、どれほどうまくかきだしていけるか、負担なく効率よくバランスをとっていけるかを考えていかなくちゃならない。このバランスを「だいたいでいいや」、と思ってる人がたくさんいるのがなんだかすごく悔しくて勿体ない様な気がしてならないんだけれど、かく言う私も「まだこれくらい大丈夫じゃない?」といってしまうラインに立っている、という状況だったりする。
まぁ、余談はここまでで。この2本めの老眼鏡は、極めて実用向きに作りたいんだ、というのがご要望の一番目で、1本目はとにかく老眼鏡というイメージからかけ離れたものがほしいというのでヴィヴィアン・ウエストウッドの細身のナイロールしかも赤と黒のツートンカラーでオーヴ付きというとってもオシャレな枠で作っていただいていた。でも、下を向いたときに枠から視界が半分外れるとのことで、使いづらいのよね、というのだ。
うーん、オシャレな枠の中には、時々これで視界というのは確保できるのか、と心配になるものがあることはあるけど、なるほど老眼鏡ともなると前だけ見てればいいというわけじゃないものな、と納得して今回は上下幅が35ミリあるナイロールをオススメしてみた。これならこの先遠近両用レンズを使うということになってもレンズの入れ替えだけすればいいものな、という見通しもあるわけだけれど、まぁそれは今後の目の使い方次第ってところだと思う。
疲れ目にはお風呂に入っている時のホットパックとアイスパックがいいですよとお話もしてみた。これは肌にもいいのでやってみていただきたいのだけれど、湯船に使っているときにでもまず首の後ろに熱いタオルを当てて軽く横になり、顔全体に最初は熱いタオルで蒸しタオルをして、次に冷たいタオルで冷やす、いわゆる緩急をつけたパックをすると血行がよくなって疲れ目によく効くんでオススメ。
肌のハリも出ますよ!一石二鳥です(笑)



にほんブログ村 健康ブログへ