murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

白内障の術後のメガネ

長年のお得意さまで、強度近視のためにガラスレンズでメガネを作っていた方が今年の春と夏2回に分けて両眼の白内障の手術を受けられた。昨年は思うように視力が出ないと言って何度かレンズの交換をしたのだけれど、眼科に行って診察してもらって、そこでわかったのは早い時期に白内障の手術を受けたほうがいいという診断だったんです。
眼科の先生とどういった話をされたのかはわからないけれど、術後の見え方は遠くに重点を置いて普段はメガネの要らない状況になるように設定したとのことで、遠用度数は今までの20分の1の度数になっていた。近視の、弱いほうから数えたほうが早い−0.50D。こうも変わると、なんだか見え方ばかりでなくいろんなものが変わっているらしくって、それまでも別に会話がなかったわけじゃないけれど、今なぜこういう状況になったのか、それを話したくて仕方がない、という感じでメガネの出来上がりを取りにこられた今日もお話してくださいました。
手術をしたのは5月と7月で、眼科の先生からは初めに一定期間をおいて両眼の手術をすることと、白内障の手術をして眼内レンズを入れた後最低1ヶ月は経過観察をしていって安定期間を考えると2ヶ月はメガネを作るのを待たないといけない、といわれていたので状況がすぐに変わらなくても心配していなかったとのこと。しかし手術後はメガネがなくても全然不自由ない見え方になっていたのでそこには何の不安も感じなかったということで、それまでの「メガネがないと何にも見えない」というのが手術一つでこうまで変わるのか、と驚いたと言っていました。でもこれは、近視の手術じゃなくて白内障の手術なんですけどね。
白内障の手術自体はすごく短い時間で終わるのです。以前ビデオで全工程を見たことがありますが、それ自体の時間は10分程度だったと覚えています。市内の眼科では日帰り手術が一般的で、術後は付き添いがあったほうがいいことは確かですが自分で歩いて帰る人がいたりします。その帰り道にウチの店でサングラスを買って帰られる方もいたりします。これは、白内障になって濁っていた水晶体を新しい人工水晶体に入れ替えるわけで濁りがなくなりますから、いわば擦りガラスから透明ガラスに入れ替えたような見え方の変化があるので周りがまぶしく見えるんですね。術後の経過観察は、感染症の心配があるのと中に入れた人工水晶体がずれないかの心配があるので、先生がいいというまで一定期間診察に通っていただくことになるんですが、その後、見え方の変化とメガネが必要かどうかの確認をして、処方箋が出るまでにはだいたい2〜3ヶ月時間がかかります。
このお客様もその安定期間を経て、9月に処方箋が出ました。遠くに焦点が合うようになったのはいいが、今まである程度見えていた近くが今度はまったく見えづらくなってしまったことが不自由になってきて、そのことを眼科で相談すると看護師さんが「メガネの処方箋を出しましょう」と言ってくれてから2ヶ月かかった、とは仰るけれど、度数の変化がないかどうかの確認期間だったのだからそれはまぁ、仕方がないのかな、とは思います。まぁそのおかげで(と言ってもいいのかな?)レンズ半額キャンペーンの最中に注文が受けられたのでよかったかなぁとは思うんですが。
使ったレンズはHOYAのFDで、ガラスレンズのときの重さからいうと半分以下になっています。また、遠近両用は初めてではあるんですが、この2〜3ヶ月間メガネの掛けはずしが面倒なときは出来合いの老眼鏡を掛けたまま歩き回ってたと言うのでそれから比べると全然見やすい、と言って自転車で来たのに掛けて帰られました。見ているこっちはおっかないなぁと思ってるんですが、それよりも「快適に見える」と言うほうが勝っているのかなぁとも思いました。
白内障術後はなんたって人工の水晶体が入ってるわけですから、それ自体がピントを合わせてくれることはありません。そこで、遠近両用レンズを使ってさまざまな距離に対してピントを合わせることのできるメガネを作るのが有効です。術後のメガネとして考えると、この遠近両用レンズはよりいっそう慣れやすくて、違和感なく使いこなすまでに時間のかからないいい設計のものが必要なんだな、と実感します。



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