murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

メガネ屋の仕事

最近、「メガネ屋のくせにメガネ売ってないなぁ」と思うことが立て続いております(汗)
今日のお客様は初めは老眼鏡を作りに来てくださったんですね。このところ近くが見づらくて、出来合いの老眼鏡だとなんとなく焦点が合わないような気がする、そう仰るので見え方の測定からしましょうということでいつもどおりオートレフからはじめて他覚的検査をしていったんですが、その間にも「なんだかものが見えづらくって」というお話を何度もされて、でも「見えづらい」と言うそこまでしかそのときは話していただけなかったんでさてどのくらい見えづらいんだろうか、と言う思いで「どっちがきれいに見えますか?」とかって聞いてたことは確かだったんです。でも、そこまでじゃないだろうと思ってたのに、両眼で0.7の視力が出てこなかった。
うーん、とちょっと考えて、見えづらいと言うのがいつ頃からなのか、しつこいかなと思いながら聞き出そうとしたら去年眼科で目を調べてもらったときは異常無しと言われたけれど、今年免許の書き換えをしたときに交通センターの人から「ちょっと、出てないけどオマケで」と言われて見え方がぎりぎりだったと言うことや仕事が変わって良く見ようとするからすごく頑張ってると自分でも感じる、と言うのをお聞きして、目の使いすぎから来る「眼精疲労」と言われるものか、または昨年から今日までの間に目の状況が変化したか、どちらかなんじゃないかと考えたんですね。また左右の視力差と言うのもあって、利き目である右は乱視が−0.50D必要なのに対して左は結構いい度数のミックスだったりするので、利き目に対しての負担と言うのも多いのかなとも考えたし。
しかし、片眼ずつ視力出していっても0.6がやっとで両眼でようやく0.7、それをベースにして手元用の度数を出していっても結局手元の視力も0.6位までというので、これで作ってもいいのかなぁ、と考えたんですね。そうやって一つずつ調べさせていただいていくと。それなりに時間もかかるし会話もしますから、はじめには出てこなかった話も出てきて、ご自分でも見え難さを感じ始めてから周りのお友達にどうしたらいいかと相談していて、その中の一人から「それは目が悪い所為じゃないか、メガネを作ればいいんじゃない?」と言われてそうなのかなぁと思っていたこと、でも1年前に眼科で目は悪くないと言われていたから、じゃあ眼科じゃなくてメガネ屋で見てもらおうと思ったこと、遠くの見え方が悪いのは手元の見え方が悪い所為だろうから老眼鏡を作れば今の見え方は良くなるだろうと思っていたことなど、いろいろ聞かせてくださいました。
この時点でやっていた遠用度数の設定は、いわば家作りで言うところの「基礎工事」部分です。家って言うのは、基礎工事がちゃんとできてないと絶対に真っ直ぐに建たない、グズグズの基礎の上には、まともに家が建たないんですね。それとおんなじで、不安材料のほうが多い遠用視力の状況では、それを基にしてどんなメガネを作っても満足のいく、もしくは納得のいくメガネはできないと思っています。たとえばこのお客様の場合、視力が出にくいとわかっていて、両眼で0.7が出るかでないかの状態で最初のご希望通り手元用のメガネを作ることは可能です。でも「メガネを作る」ことはできますが、何で視力が出にくいのかの理由はわかりません。度数をどれだけ入れ替えても、レッドグリーンテストと乱視表と利き目の検査をきっちりやってこれ以上の度数はいらないと設定したものを元にして作っても、それでどうして見えにくいままなのかという原因はメガネ屋ではわかんないんですね。大体こういう理由だろうと推察することはできるけれど、本当に目の中で何が起こってるのかは眼科で調べてもらってわかることだし、それで今のこの状況で何の問題もないし見え方も精一杯だと言うことがわかれば、そこでようやく遠くは見えにくいけれどこの状態ではこのメガネで問題ないんですよ、と言えるんですね。
メガネ屋の仕事は、まぁ、メガネを作ることなんですが、何でもいいからメガネを作ると言うことではない、と思うんです。まぁだからってむやみに不安をあおることもしたくないですが、これは眼科で調べてもらったほうがいいと思ったら、なぜ私はそう考えたかをきっちりとお話して、専門医に診てもらうことを勧めるのも仕事だと思います。自分の親だったり、自分本人だったらそうするだろうなとも思うんで、面倒だったり時間かかったりするかもしれないけど、そこはやらなくちゃな、と思うんですね。




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