murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

眼鏡小売店アンケート調査結果がきました

眼鏡光学出版株式会社様が毎年行っている「眼鏡小売店アンケート」の結果報告書がきました。中身はかなり細かくて、全部把握するのには時間がかかりますが、全国的な動向とか、特に「メガネ一式」の販売価格はどこら辺が一番多いのかといった細かなデータがあるのは参考になる。
ただ全体的に見て下降傾向にあるのは間違いなさそうで、客単価や一式単価といった項目は「横ばい」が26%強と一番高く、次いで10%減少というところが多い。これは単焦点・累進焦点でも大体同じで、ただ単焦点のほうが2桁減としたところが半数を超えていて、実感としては15から20%減なのではないか、と分析されていた。
販売数でもその傾向は同じような結果として出ていて、まぁ正直「横ばい」でいるよりも「減少」しているのは間違いないけれど「横ばい」と答えたほうがまだいい角来の感覚なんじゃないかな、と思う。実際私もそう答えたように覚えてるし。
意外というか、面白い結果が出ているのはレンズの販売状況で、老眼補正用のレンズとしてどんなものをどれくらいの構成比で販売しているか、というアンケートに「新コンセプト(調節力サポート)レンズ」が選択肢として入ってきたのだけれど、これが10%と消費者ニーズが結構あるということがわかって、その分遠近両用レンズが約5%シェアを落としている。分析にも書かれていたけれど、近々レンズや中近レンズは発売当初なかなか売れずにいて、最近になってパソコン専用としての販売数が増えているように思う商品だけど、新コンセプトレンズは遠近世代よりももっと若い年齢層をターゲットにしているので、息の長いお付き合いの出来るはじめのレンズと位置づけることが出来るようにも思う。
販売店自体の分析としては一店舗のみの経営状況が70%、半数が商店街に入っていて客数は横ばいから10%減、売り上げも同じくらい、となると見えてくるのはお得意さんがある程度どの店も抱えているということだと思うし、18歳未満の客年齢層が255以下でないと回答がない、その年齢層は専門店でなくて1プライスショップなどの均一価格店で購入している、というのが回答からわかってくるので今後はその年齢層をどうやって惹きつけることが出来るのか、が課題ともなってくる(でもこれは何年も前からなんだよね)
それと変わって40歳代以上になると「専門店」「兼業店」の比率が高くなって、それは遠近両用レンズの購入世代とぴったり重なるのだ。
今後どんな点に力を入れて行きたいのか、がそれに現れている。「累進レンズの販売促進」「商品力アップ」というのは低価格帯の商品ではありえない話なので、今以上に高機能、高性能な累進レンズをより効果的実践的に販売していくというのが生き残りへの道なのかな、と実感する。
何で累進(遠近両用)レンズは「効果的実践的」に販売しなくてはならないのか、というと、実際に掛けてみるとわかるけれどこのレンズほどレンズのよしあしがはっきりわかるものはないのである。レンズ自体の性格や特性をどれだけ把握できるか、実際にどう見えるのか、どれほど「楽」に見る事ができるのか、その点をきっちりと説明できて、また再現できて、お客様がこれを実感することが出来ればハイクオリティで高価格なレンズでも購入しようかどうかの候補に入る可能性が高まるわけで、そこに至らないレンズは比較もしてもらえないわけだから、やっぱり販売する側の意識が「効果的実践的」な販売をしようというレベルに達しない限りできないんだと思う。まぁ売ってる側からすると、遠近両用は価格で決めるんじゃなくて「テスト装用」で決めるべきですね。1プライスショップのレンズはどの程度か知らないけど、遠近はこれしかありませんというような販売方法は無茶だなぁと思う。
最後に眼鏡チェーン店のアンケート結果が記載されていたけれど、単焦点メガネ一式2万円、累進レンズメガネ一式3万6千円が平均と、あんまりウチと変わんないんじゃないか、と思った。また最近の中国製品の状況を反映してか、フレーム総数のうち中国製が25%以上にカウントしているところがほとんどで50%以上が全体の20%ほどを占めているのだけど、「今後は減らしていく、今後は日本製に力を入れていく」など減少傾向になるものが半数を占めていて、なんだか中国製=心配という図式がこの業界でも見逃せなくなってきたなぁと思いました。
ウチばかりじゃないんだなぁと安心しないで、見えたことを課題としていきましょう。



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