murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

『ちゃんと見える』 に必要なもの

昨日に引き続き、まずは、かわばた眼科の川端先生監修によるHOYAトランジションズライトパンフレットからのご紹介です。

「ちゃんと見える」には視力矯正だけでは不十分で、6つの視覚機能が上手く働かないといけないとのこと。次に挙げる「6つの視覚機能」のうち、どれか一つでも問題があれば「よく見えない」と感じる可能性があります。

<6つの視覚機能>
1 屈折・調節    見たいものにピントを合わせる
2 視力・色覚    見たいものが鮮明に見える
3 視野       見たい範囲が確保されている
4 固視・眼球運動  見たいものに正しく視線を向ける
5 輻輳・両眼視機能 見たいものの遠近感を把握する
6 視覚情報処理   見たいものを正しく把握する

わかるようでわかんない感じの言葉が並んでる、と私は思います。では、1 屈折・調節 ですが、屈折異常の定義として、「調節休止状態において」「平行光線束が入射したとき」「網膜のどこで結像するか」によりなにがどう「異常なのか」が決まるとあります。すなわち正視とは「網膜上で点結像する」、近視とは「網膜前方で点結像する」、遠視とは「網膜後方で点結像する」、乱視とは「点として結像しない」ということになります。ここで異常とありますが、これは正視状態を基準として考えている言葉の比較であり、だからといって病気であるとか正常でないと言う意味ではないのです。次の調節ですが、これは近くを見るときに必要な厚みにまで水晶体を厚くさせるために使う力で、この力がどれだけあって、必要な度数に対してどのくらい足りないかが「加入度数」になります。
2 視力・色覚 コントラストというのがありますが、これは明るい部分と暗い部分の差、見える範囲での色や彩度の差をいいます。ここでいう視力とはその差をはっきりと感じることが出来る力、鮮明さを言っています。また色覚とはその通り色を感じる力で、この部分に異常があるとものの見分けに苦労することになります。
3 視野 おおよそ、人の視野は個人差がありはするけれど片眼では約160度、両眼では200度と言われています。真っ直ぐ両手を横に広げてみると、少し後ろに引っ張ったとこらへんまで見えているはずです。「視野が狭くなる」ことを視野狭窄と呼びますが、これは緑内障、網膜色素変性症、網膜剥離脳梗塞等の病気で引き起こされます。しかし両眼で見ている限り片方の視野が欠損してももう一方でカバーしてしまうので、自己判断での早期発見はなかなか難しいといわれています。
4 固視・眼球運動 5 輻輳・両眼視機能 眼の動きのさまざまなものがどう働くかで脳までに情報が正常に伝達するかどうか、その働きが正常に機能するかどうかが情報の正確さに反映します。少し前に書いた子供の遠視についての項目で出てきた「輻輳」は両眼が同時に内側を向く目の動きをいいますが、遠視の程度により調節が入りすぎてこの輻輳が過剰に働き、眼が内側を向いてしまいすぎる調節性内斜視が起きると、遠近感や立体視と言った両眼視機能に影響します。 
6 視覚情報処理 補聴器を扱っていると時たま出会う場面があります。どれほど正確に音を入れてあげても、大きな音にしていっても、それがなんであるか判断できなくなっていると言葉としてきちんと認識できない、と言うことがあります。眼で物を見るときも同じように、それがなんであるかを正確に判断できるだけの状況にないと、角膜(黒目)から網膜までに問題が無くても脳には正しい情報が伝わりません。緑内障などの病気で視神経に異常が出ると、正しい見え方になっていないと言うことが起こります。

眼からの情報量は外から受ける情報の80%を占めます。当然ながら、この6つのうちの一つでも欠けてしまえば外界からの情報も半分、又はそれ以下になってしまうと考えられます。見えているのは当たり前、と「見えているとき」は思いがちですが、少しでもおかしいなと思ったときには、それまでの見え方を過信せずに専門医に相談することをお勧めします。



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