対岸の火事、と思っていました

朝ニュースで見たときには、こう言っては現地にいる人には申し訳ないがわが身には直接関係のない話だな、と思っていたタイの反政府団体による空港占拠事件でしたが、仕事中に某大手レンズメーカーからこの空港占拠の影響でタイ工場より特注品のレンズの発送が出来ないので、納期に関しては今のところ確認が取れ次第の連絡待ち、とのＦＡＸが入りました。
えっと思ってウチの店の注文状況を確認すると、今現在の発注分に関しては完成品発注で国内製作のものが１件入っているだけで、あとは在庫品の注文だったのでウチの店だけを考えると今のところ問題はなかったのですが、今後は他の工場に割り振りをするためでしょうが特注品レンズに関してはプラス１週間の納期で対応をともありましたので、状況は深刻だなぁと感じています。
このメーカーさんは、ほとんどのレンズで加工先が「タイ・日本」になっています。反政府勢力の行動やタイの国内情勢など、こうして日本にいてよその国の問題だとしてほとんどわからずにいて、民意の勢いがここまでの状況になったのだろうとは思うのですが、それでも仕事として何かしらの取引が海外にある会社や人々は今の私が思うよりも大変なことになっているんだろうと思います。ウチの店は、この状況を踏まえてこのメーカーの遠近両用レンズなどブランド指定でない限り、単焦点レンズの特注品ならこういった影響のない他のメーカーに注文を出すことだって出来ますが、タイの工場の人は作った商品が発送できないんだもんなぁと考えたり、そういった小さな状況が積み重なってたとえ国の経済状況が変わっても、今の状況を変えたいと思う気持ちが大きいんだと思ったり、朝感じた「対岸の火事」という思いとは今は違ってきています。
ニュースを見ているとタイの情勢は刻一刻と変わってきています。どんな状況であれ、現地にいる日本の方々がまずは無事に帰ってこれるよう、またタイの国の混迷した事態が長引かなければいい、と願います。