murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

シニアレンズの選び方ポイント 2

フレームの選び方っていうのは、まずは好きな形・気に入った形でいいと思うんですが、これがプラスレンズで度の強いものや遠近両用レンズを入れるとなると注意していきたい条件のようなものがあります。
プラスレンズでの条件
一般的にプラスレンズは基準径が65ミリで作られているので、PD(目と目の間隔)とフレームPD(鼻幅とレンズ幅の合算)の関係でPDをずらさないと入れられないようなフレームは選べません。どうしてもそのフレームを使いたいという場合には外径指定をして大きい口径でつくるか、光学中心を偏心させてPDがきちんと入るようにしないといけません。PDがたとえば58ミリでフレームサイズが56で鼻幅が17ミリだと、計算上レンズ径は71ミリは最低必要です。基準径で行くと6ミリ足りませんから3ミリ以上PDをずらすか、偏心加工するかレンズの口径をはじめから大きいもので発注するかが必要になります。また、口径が大きくなることでレンズの中心厚が厚くなりますのでその点も注意したいところです。
遠近両用レンズでの条件
バイフォーカルレンズ(BF:二重焦点レンズ)の場合には小玉の位置をどこにするのかがポイントになりますので、フレームの下位置から何ミリ上がったところを小玉の上位置にするかを、実際のフレームを仮フィッティングして黒目の位置から垂直に測るというやり方をしています。だいたい16〜18ミリ程度なので、それプラス5ミリ+遠用幅と考えます。小玉部分も十分入れ込みたいのなら天地幅35ミリ程度を目安にするといいと思います。
累進レンズの場合にはフィッティングポイントから下については累進帯の長さ+5ミリ、フィッティングポイントから上については11ミリ程度が必要とされています。また、人の目の動きを考えると水平ラインから10ミリ程度あればフレームの下部を認識できると思いますので、そこから考えるとフレームの天地は30ミリ以上あれば問題なくレンズを入れられます。しかし累進帯長が10ミリ・11ミリの場合には天地28ミリでも問題ありませんし、また天地28ミリのフレームには累進帯長16ミリのレンズを入れ込むのは無理だと考えます。累進レンズは偏心することができませんので、レイアウトが正確に入る大きさを選ぶことが必要になります。
クリングス(鼻パッド部分)は調整のきくものでないと遠近両用レンズの使いこなしが難しくなるので、セル枠などはお勧めしません。またツーポイントやナイロールフレームはレンズの厚みをある程度(ウチの店では2ミリ以上とさせてもらってます)確保しないと強度に問題が出るので、その点も注意します。

選び方のポイント 2「フレーム」

・PDとレンズ径の関係を考慮し、正しいレイアウトで入る大きさの物を選ぶ
・レンズの種類により、天地幅を選ぶ
・累進レンズの場合累進帯長によって必要なフレーム天地幅がある

他には金属アレルギーであるかどうかもフレーム選びのポイントの一つです。ニッケル合金ではなくチタン素材を選ぶとか、ポリアミド樹脂を選ぶとか金属部分にビニールコーティングするとかの必要があるのでこの点も注意します。


次回は度数の選択およびレンズの選択をお伝えします。



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