murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

メガネは掛けるべきか?

メガネを販売していると、本当に良く聞かれる質問の一つが「メガネをかける必要があるのか?」と言うものです。対象となるのは近視の方も遠視の方も老眼の方もいらっしゃいますので、おおよそ全ての方がその方にとってそれを考える必要性があった場面で一度は考えるんじゃないかなぁと思います。私も、メガネを掛けたのは最初に眼科併設の眼鏡店に勤めた時でそれまではメガネが必要だとは考えていませんでしたし、たぶんこういう仕事に就かなければ車の免許を取りに行こうと考えた時に気がついたかもしれません。まぁその免許も3年前の更新時までは眼鏡着用の記載はなかったんで、近視であるという自覚がなかったとしたら、どの時期にメガネを使い始めていたかはわかんないですね。
昨日、2人の息子さんを連れたお父様が「上の子の目を調べてくれ」と言って来店されました。下のお子さんはすでに眼鏡着用中で、その方は眼科処方箋が出ていたのでレンズ交換のご希望があったのですが、上のお子さん(高校1年とのこと)に関しては今まで全く物の見え方に異常は感じなかったのに今年に入ってからどうも目を細めたりテレビを近くにいってみるといった行動があるので心配だ、と仰るんですね。ご本人はメガネを掛ける気持ちはまったくなくて、今のままで問題はないというのですがいろいろと聞いてみると学校の黒板の字が真ん中から後ろの席になると見えにくいとのことで、離れたところの見えにくさは自覚はあるもののそれを認めないといったところかな、と感じました。
度数の確認まではしないことにして、まずは裸眼視力を確認してみましたら左右ともに0.4ずつ、これで両眼で0.7まで出てればまだ良かったんですが、両眼視力は0.5とちょっと心配な数値でした。
メガネを作るとなったらこの先度数の確認となって、たぶん−1.00D〜−1.50D程度の度数が必要になるんだろうと思うんですが、ここでお父様から「メガネをかける必要があるんでしょうか?」「メガネを掛けたら度数が進むってことがありますよね」「メガネを掛けたからといって近視は治るってことはないですよね」と3つ、質問をされました。
うーん・・・ご自分もメガネを掛けてるので、メガネを外している時とそうで無い時の見え方の違いとかはご存知だと思うんですが、よくよく聞くとこの場合の心配は「今までメガネを掛けるような状況ではなかったのに何で突然こうなったんだ」と言うところにあったようです。ただ成長期の子供さんに対しては、元々持っていた近視の要因ばかりでなく骨格の成長による眼軸の延長や角膜の形状変化、調節力をどのように使っているかという点(近点ばかり見続ける状況があるかどうか:携帯電話やゲーム機などの多用)が近視が進むポイントだと考えられますので、この場合の「なぜ・どうして」には一般的な答えしかできません。今までの例として身長が10センチも伸びた場合などは確実に近視は進んでいますので、それも一つの要因であるとお答えしました。
また、上に挙げた3つの質問には自分の考えでお返事しました。以下がその応えです。
「メガネをかける必要があるんでしょうか?」
この息子さんの場合には、早いうちに掛けた方がいいと思います。メガネで適正な視力矯正をして、ものを見るということに対しての正しい刺激を与えることが視力ばかりでなく反射神経などの部分にも影響すると思うからです。また、視生活視力としての目安である「自動車免許の適正視力0.7」が現時点で得られていないわけなので、免許を取る段階になったときにはもっと進んでいる可能性が考えられます。今から遠方をきちんと見る習慣をつけていないとそのときに苦労するのは本人です。
「メガネを掛けたら度数が進むってことがありますよね」
ありえません。メガネをかけたから度が進むのではなくて、成長期や外的要因・後天的要因で近視が進む状況であったために近視が進んだ、ということです。適正な度数を使って視力を確保することは、逆に度を進めないためにも有効な手段だと思います。
「メガネを掛けたからといって近視は治るってことはないですよね」
近視が治るということは、ないと思います。唯一今までよりも度数が弱くて済む状況というのが40歳以降になってから起こる「老人性遠視」化によるものです。ただしメガネをかけることによって今よりも度数を強くしないように、予防的な効果を期待することはできると思います。
自分の考えではありますが、やっぱりこれでよかったのかな、と気にはなるんですよね・・・、でいろいろと目に関してのブログを読ませていただいていたときに、とても参考になる眼科の先生のブログに行き当たりました。東京上野で開業されている吉野先生のブログです。
「眼科医 吉野健一 ブログ相談室」http://d.hatena.ne.jp/yoshino8dr/
左のサイドバーの中ほど、「子供の視力」にてさまざまな質問に答えていらっしゃるんですが、そのほかにも今問題になっているレーシックについてもすごく詳しく、時には厳しくこたえてらっしゃいます。なんだかなーすごいよなーーーーーー!と目がでっかくなる勢いで今読ませてもらってます。
吉野眼科クリニックHPではほかにもいろいろな目の状況に対しての詳しい説明をされています。私はここで初めて「フェイキックIOL」というものを知りました。超強度近視(−12.00D以上になるのかな?)の屈折異常矯正手術として、水晶体の前に近視矯正用の眼内レンズを入れるというもので、価格はかなり高価ですが矯正効果はかなりかなり期待できそうです。
参考HP
吉野眼科クリニック http://www.yoshino-eye-clinic.com/
左サイドバーの「医院案内」→「これまでの業績」から、「知って得する各科の”ノウハウ”「学童期の近視治療について」(PDFファイル)」の項目は子供の近視がなぜ進むのか、その時どうしたらいいのかを専門用語および実験データを交え、それでもわかりやすく書かれています。近視とはいったいどういうものなのかと気になった方、お子さんの目が近視かな?と心配しているお父さんお母さんは必見だと思います。



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