murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

たかが老眼鏡、されど老眼鏡

80歳代の男性(お父様とのこと)をつれた女性の方から、男性の方が使う字を見るメガネがほしいというご相談がありました。一緒に店にはいってきた感じでは歩くのが不自由と言うほどではないにしても、なんとなく足元が危なっかしいな、と思う歩き方で椅子に座るのも手探りだったので「眼科さんには行ってらっしゃるんですか?」とまず聞いてみました。するとその男性の方から「目は今まで不自由したことがないから行ったことがない」とのお返事。うーん、これはもしかしたらちょっと大変かも、とそのときは根拠もなくそう思いました。
最初は出来合いの老眼鏡でいい、と仰るので何点か出してみたんですが、自宅にあるのが+2.00Dか+2.50Dだというのでその近辺からかけてもらったんですが、+2.50Dでも+3.00Dでも、+4.00Dでも「はっきりしない」と言うんですね。度が強くなっていくにつれて見える気がするけれど字は読めない、と言うことで、そうなると乱視があるのか左右差があるのか、いずれにしても出来合いの老眼鏡では間に合わない度数であるだろうという予測がたちますので、見え方の確認をして見ましょうか、と言うお話をして見ました。
今まで眼科での検眼もしたことがないとのことで、まずはオートレフから調べてみたんですがなんとなんと、右のデータはS+4.50DC−5.75DAX180という「うそー」と思うデータが出てきちゃったんです。一応取り直ししましたけど、やっぱり結果は同じ。左もそこまでではないにしても乱視が+2.00Dの単性乱視と言うデータで、これはきっちり遠用データを出さないと見えるメガネを作って上げられないよーと、実際焦りましたよね(汗)まぁ、焦ってるというか、まいったなぁと思ってるのは顔には出しませんですけど。
データを取っていくと、乱視がどんどん「いらない」と言う返事が返ってきますが、だからといって掛け枠テストで確認すると「あったほうが見やすい」という返事と「なくても同じ」と言う返事が交互に出てきます。レッドグリーンテストで確認した度数をかけてもらうと裸眼よりは見やすいと仰るけれど視標を確認できるのは裸眼データと同じで0.2まで。それまでS面の度数は+が入っていたのにレッドグリーンでは−度数まで戻ってくるし、+1.00Dと−1.00Dを見比べていただいても見え方は同じだという返事が返ってくる・・・・・うーんうーん、やっぱり大変です。結局、手元用のメガネのデータとして近点視力表の0.3以上を見ていただく度数設定が出来ませんでした。
申し訳ないなと思いながら、私が思うところをお話しました。今日はメガネを作ることが出来ません、と言う理由です。まず、眼の中を眼科で確認していただいて何か見え方に影響している原因がないかどうかを調べていただきたいということ、メガネの度数設定だけでどうにかなる状況ではないこと、今眼科で調べてもらってなにかしら見え方に対しての原因的なものが見つかるかどうかはわからないけれど、問題がなかったらそれはそれで安心材料になるということ、これが一番の理由ですが、今日のデータではご自身が見たいと思うところまで見えるメガネを作ることが出来なかったこと。見えればいい、とも言われましたが、それが出来ないんです。
老眼鏡を作るくらいで眼科に行くのか、と思われたかもしれません。実際、なにか間に合わせで、とは言われましたがたとえ1000円のメガネでも見えないものを買っていただくよりは「なぜ見え方が悪いのか」をはっきりさせてからメガネを買ってもらったほうがいいです。どうしてここでメガネを作らないで眼科に行く必要があるのか、と言う問いには「わたしがそうしていただきたいから」と答えました。
老眼鏡で手元を見る目もご自分の目に変わりはありません。どんなに度数を変えても思ったように見えなかったら、目の方も疑ってかかるべきです。されど老眼鏡、なんです。



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