murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

メガネの「値段」を考える

今日来た某フレームメーカーの営業さんから、最近の業界紙に載っていたメガネチェーン店の話を教えてもらった。一つは全国展開の大手チェーン店が出店縮小と業績の芳しくない店は閉鎖していくという決断になったというもので、もう一つはすでに低価格の3プライスショップとして展開しているチェーン店がさらに値下げして、しかもレンズの価格を全て無料にしたと言うものだった。
企業努力です、といってしまえばそれまでだけれど、値下げの原質は国内ではなく海外生産(中国)の規模の集約と、プライベートブランドで商品展開することにより一括生産が出来るのでその分のコストダウンも見込めるというものだ。レンズに関してはもともとプラスチック非球面レンズを販売しているので追加料金は遠近両用の場合や染色の場合に発生していたはずなのだけれど、それも全て均一価格=無料になるというのは品質的にみていったいどこまで信用できるんだろうとちょっと心配になったところでもある。
印象として、3プライスショップというと視力矯正よりもファッション優先と言った感じがしていたし、このメガネチェーンでも服装に合わせてメガネをかけかえるとこを提案していたけれどそれが上手くいかなかったんだそうだ。そこで機能性を前面に出して、メガネの複数所持で単価の低いところを本数で補おうという考えとのことだけれど、うーん、そう上手くいくかなぁとその点は「?」な部分ではある。記事を読んでいて、機能性=場面によるメガネの使い分け、ととれたからだ。例えばゴルフをするときと本を読むときは、厳密に言うとどんな年齢の人でも焦点距離が違うから必要な度数が違ってくる。でも若い年齢なら調節力を使って焦点を合わせることができるし、人によって使い分けをする意味の感じ方が違うから、複数所持の意味を低価格であることで満足することができるのか、疑問が多い。
メガネの平均単価はここ10年で15%減の27000円に、買い替え期間は5ヶ月長くなって3年4ヶ月だというのだけれど、これが安いメガネになって1年で買い換えるとか、遠く用と近く用の2本をかけかえるとかに変わっていくものだろうか?
買い替え期間が長くなった背景には、レンズの性能が上がった、傷や衝撃に強くなったというのが一つの要因として挙げられると思うのだけれど、そのほか多軸修正非球面レンズや高機能遠近両用レンズなど「見ることに満足できるレンズ」が増えてきたことにもよると思う。それらは1枚で上記のメガネの平均単価よりも高いものが多くあって、中には自分で販売していても単焦点でこの値段は高いよなぁと思うものもあるけれど、実際に使ってみるとそれは十分値段に見合った仕事をしてくれるんだと納得できる。
要は、価値観・満足度なんだ、と思う。価格の安いメガネで満足しているのならそれで十分だろうし、価格が高くても高機能・高性能が欲しい場合には価格の安いものではいくら作っても満足しないだろう。メガネを作る場合に、いったいどんな希望があるのか、どんなメガネを作ったら満足できるのか、作る前にじっくり考えてみるといいんじゃないかと思う。




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