高血圧性網膜症と言う病気
ちょっと衝撃的なお話をお聞きしました。盲の障害者手帳をお持ちの方が音声の出る腕時計を購入してくださったのですが、その方の視力の状態が片方は全盲、もう片方は０．０１以上視力が矯正できないと言うもので、こうなったのは３年前からだ、と仰るんです。現在は６７歳、視力が出なくなる前は自営業をされていたそうです。
原因は高血圧が元、というのですがそれも自己管理がしっかりしていれば目がこうはならなかったと言うのです。
元々血圧が高いということで内科医から薬の処方はされていたそうですが、ずっと同じ薬を飲んでいて状態が安定していること、身体を動かすことが好きで山登りとかをしていて体力には自信があったこと、高血圧の治療の一環としてダイエットを勧められてそれがうまくいき、体重が減ったら薬を忘れた日でも血圧も安定してきて問題ないんじゃないか、となってお医者様から頂いていた薬を自分の勝手な判断でやめてしまったそうなんですね。最初のうちは全く問題なかったそうでご自分では高血圧は治った、と思っていたそうです。そのうちなんとなく周りの見え方が悪くなってきて、年齢もあるので白内障ではないか、ぐらいに考えて特に眼科に行くことも、ウチのようなメガネ屋に相談することもしなかったところ、免許の書き換えがやってきて交通センターに行ったら視力の出が悪くて更新が出来なかった、という自体になったとのこと。しかしこのときも白内障なら手術をすれば治る、と考えてすぐに眼科に行っったら、白内障ではなくて網膜の状態が悪くなっている、ここでは対応できないと言われ即座に大学病院を紹介されたそうです。
ご自分ではそこまで見え方が悪くなっているという自覚は全くなく、目が痛いと思うこともなかったそうですが、網膜の状態は最悪で血管がぼろぼろだったというのです。緊急手術になったそうですが光は戻らなかった、というお話でした。
昨日のお客様も同じようなことを言ってらっしゃいましたが、免許がゴールド免許で５年間更新に行かないとその間全く目に対して関心がなかったそうですし、必要だという薬を勝手に飲まなくなったのは自己責任だとも仰っていました。おかしいなと思ったら病院にいく、ということが大事だともお話していただきました。しかし、そう口に出来るまでにどれほどかかったのかと思うと、簡単に大変ですねとは言えません。誰に起きてもおかしくないものなのだから、出来るだけ多くのお客様にお伝えして、自分も気をつけますと言えるだけです。
ネットで調べてみましたが、この高血圧性網膜症は主たる原因である「高血圧」を抑えることが出来ればそれほど怖がる病気ではないと書かれています。しかし、その高血圧を軽く見てしまうとその反動が大きくなって重症化することもあるともあります。また、網膜の病気である網膜動脈閉塞症や網膜静脈閉塞症などの起因ともなりえるそうです。やはり血圧の高い方には十分注意していただいて、目にも関心を持っていただきたいと思います。
関連ＨＰ
高血圧網膜症のお話 http://www.yumori.com/sub/retinopathia.html
日本眼科医会 高血圧性網膜症 http://www.gankaikai.or.jp/health/31/index.html
