murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

パールのお手入れ方法

27日からはじまっているパールフェア、先日は8.5〜9ミリと言う大粒の花珠の2点セットをお求め頂きました(うれしいよぉ!)お話をお聞きしたらパールをお求めになるのはこれで3回目、見せていただいたご自分のパールはもう少し小さいサイズのもので、照りやキズも肉眼でわかるものでしたが、長年もうちょっと上のランクのものが欲しかったとのことでご予算とご希望に合致するものを探してらっしゃったんだそうです。本来の価格は50万円と言う素晴らしい価格のものでしたが、それをフェア特価で30万円にさせていただいていたのを見つけられて、3日ほどお考えの末のご購入でした。高価な買い物ですから、こちらもその間売約済みにさせて頂いてましたが、気に入っていただけてよかったです。
パールはどうやってお手入れしたらいいのか、お求め頂いた際によく聞かれます。昨日の記事の硬度から考えるとパールはとってもデリケートなジュエリーですので、ご注意いただきたいことがやはりあります。ウチのお店ではセットでご購入いただいた方にはパール専用クロスをお付けしているので、身につけた後にはそちらを使って乾拭きしていただくのが一番です。
日常使う上でまず気をつけたいことは、パールが炭酸カルシウムから出来ているということを知っていただくことからはじまります。真珠の母貝の中に核を入れてその周りに組織が膜(真珠層)を張っていくことで(いわゆる「巻き」)出来上がっていく(養殖)パールですが、この巻きがいいというのは真珠層が厚い、と言う意味です。と言うことは炭酸カルシウムの層が厚いということで、これは酸・水・熱にはとても影響を受けやすいのです。ご注意いただきたいことは、パールを身につけているときは水仕事はしない(する時には必ず外す)、お化粧をする前に身につけない、他のものよりも先に身体から外す、果物や酢を使った食べ物などがパールに接触しないようにする、硬いものとぶつからないようにする、などです。
お手入れ方法は上に挙げたように専用クロスを使っていただいての乾拭きが主になります。目に見えて大きな埃やごみは吹き飛ばしたほうが懸命です。パール専用クリーナーと言うのもありますので(1200円くらい)柔らかいネルのような布地(汚れのないもの)にクリーナーをつけていただいてふき取るのもいいですが、強くこすらないほうがいいです。繊維の硬いもの(ガーゼとか)や脱脂綿は避けてください。脱脂綿には漂白効果があるので、これにくるんで保管しておくとそのうち変色してしまいます。
夏場に使用して汗をかいたからといって水洗いするのは厳禁です。絶対にしないで下さい。
このほか直射日光を避ける、乾燥した状態での保管はしないなど、結構大変そうですが乾拭きしていただいた後お求め頂いた時のケースに形を整えてしまっていただければお手入れとしては十分です。あとパールの糸はシルクが使われているのがほとんどなのですが、この場合1〜2年程度の間隔で糸替えをしていただくことをオススメします。これは糸自体の劣化があるために長さが伸びたり糸が突然切れたりすることがあるためです。ステンレス糸に変えていただくと半永久的に使えるのでこれもオススメしています。
いつまでも美しいままつかっていただきたいものですので、ぜひお手入れもしっかりしていただきたいと思います。