murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

遠近両用メガネをあきらめるとき

先日、2年前に遠近両用のメガネを作られた方が枠を利用して老眼鏡のみの単焦点メガネに変えたい、と来店されました。データを確認すると2年前に遠方視用の度数をゼロにして手元の加入度数3.00Dで作っていました。その前にも何回か同じようなデータで加入度数だけが1〜2段階ずつ上がってきていて、話をお聞きすると数年前から眼科に通ってもいて目に関してはメガネの度数も合っているし病気の状況(白内障だそうです)も進行していないのでこのままで問題はない、という状態だそうですが、最近になって手元を見ようとすると焦点が合わず遠近両用の下の部分を使えばいいというのがわかっているから持ち上げてみてもどうも自分の気に入った見え方にならないので、思い切ってレンズを換えようということに至ったそうです。
一応、今現在の視力の状況を確認しましたが、データの変化はなく遠方視の度数はゼロで0.8まで出ていました。加入度数は遠近両用と同じで3.00D、これで単焦点でならまったく問題なく手元が見えるのですが遠近両用のトライアルはどこのメーカーのものをいれても焦点が合わない、というお返事をいただきました。
なぜそうなるのか、考えられるのはいろいろですが目の回旋がうまくいかなくなってきたというのが一番かと思います。目線を下げることが難しくなってくるということですがこれは目を支えている筋肉の動きが弱くなってくるために起こるものや白内障による水晶体混濁の影響で水晶体自体が硬くなってくるために起こるものなどが考えられます。また、まぶたがかぶってくるために視界が狭くなって手元を見るための場所まで視線を下げられないということもあります。
度数的には白内障の進行は感じられなかったのですが、視力とはまた違う部分での進行(目の弾力とかそういったところ)があるのかもしれません。そうなってくるとメガネで対応できることも限られてきます。このお客様のように遠近両用ではなく単焦点
ご自分が快適な見え方でいられる度数を探す必要が出てくるかと思います。
遠近両用メガネはとても便利な道具だと思いますが、どんな状況の方にも必ず合うとは限りません。不自由だと感じたときに、ぜひご相談いただいて今に一番あった解決方法を探していければと考えます。