murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

なんとなく変形してるメガネ

昨日「冷蔵庫にぶつかっちゃって、なんともなさそうなんだけど掛けるとおかしい」と言って女性の方がメガネを直して欲しいと来店されました。結構多いのが顔にかけたままメガネを何かにぶつけるというもので、扉とか車のドアとかこの方のように冷蔵庫とか、このくらいの隙間は何とか大丈夫すり抜けられる、と目測して通り抜けようとすると、メガネの厚み分だけ隙間の空きが足りなかった、なんていう場合が多かったりします。よくお聞きするとこの方の場合は振り返ってもこのくらい開いてたらぶつからないだろう、と冷蔵庫の中のものを手にとって扉側に振り返ったらぶつかった、というもので、なんていうか、よくあることですよね、うん、私もやりかねません。
よおく見ると、水平が少しだけ狂っていてテンプルの開きがちょっとだけあって鼻パットを伸ばしているクリングスの高さがちょっとだけ違います。全部ちょっとずつなんですが、それが顔にかけると見え方に影響する、レンズをすかして隠しマークを確認すると、遠近両用レンズでした。
遠近両用レンズは、加工する前に必ずPDの確認をします。これはただ右と左の目がどれだけ離れてるか、専用メジャーではかって2分の1にする、というものじゃありません。実際に遠近両用レンズを入れるメガネフレームをきっちりフィッティングして、その上で専用の反射鏡を使って下を見たときに目線がどこを通るのか、フレームのダミーレンズ上でそれを確認します。遠近両用のメガネを作るときに、四角い鏡みたいなのに真ん中に丸が書いてあって、フレームを掛けてここを見ていてください、なんて言われたことがあったりしませんでしょうか?あったとしたらそれが遠近両用レンズのPD確認です。何でこんなことをするかというと、手元を見るときにはどうしても利き目とか上半身のからだの動きとか、「ものを見る」と言うことに全身で動きをとりますから、その癖が右目と左目の位置に必ず出てくるんですね。だからと言ってそんなにかけ離れてる人はいないんですが、でも、利き目のほうがあんまりずれなくてそうじゃないほうがぐっと内側によってきたり、反対に利き目が内側にぐっと入ってそうじゃないほうが全然外を向いてたりと、これは本当に個人差があります。また、このPDの確認がしっかりできないと使い勝手のいいメガネができません。言わばオーダーメイドで作るスーツみたいなもんで、ここで自分の好みを入れ込むことができるんです。
ちょっとずつ狂っていたメガネは、そのPDが合ってないことでなんとなく違和感を感じるようになっていた、と言うことだと思います。これにも敏感な方とそうでない方がいますから、中にはこんなに狂っているメガネ掛けて疲れませんでしたか?とこっちが聞きたいくらいの状況の方もいることは確かです。
テンプルが上向きにねじれていたと言うのが一番の変形だったこのお客様は、直してすっきり見えるようになったといって喜んでいただけました。まぁ、自分でいろいろとかまわないうちに持ってきてくださったんで綺麗に直せたかなぁ、と思います。つるが曲がってる、えい!と内側に曲げたら曲がりすぎちゃった、なんて持ってこられると曲げていい場所じゃないところがぐにゃんとしてたりして、おわーと思いながらやることもありますしね(汗)
メガネの変形は、ま、餅は餅屋と言うことで専門店にお持込ください。


9月30日は1日「アルファポリス」様でこのメガネ屋さん日記を宣伝していただきました!お出かけくださった方々、ありがとうございました!!!
引き続き、コンテンツメニューではご紹介いただいております。今度とも徒然書かせていただく「日々是徒然メガネ屋さん日記」をよろしくお願いいたします。




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