murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

屈折異常はこういうもの

遠視について思うところを書いてみたらなんだかヒット数もプレビュー数も多いのは、遠視っていうのがいったいどんなものなのかはっきりとわかんない人がいたり、それって何?と思う人がいたりするからじゃないかなと勝手に考えてる。うーん、私も自分が近視で乱視なので近視の人の見え方で苦労する状況を考えたり説明するのは難しくないんですが、遠視って状況を端的にわかりやすくってのは難しいと思うんですね。ただ、屈折異常を図で書いて説明するとこうなるんだよってのはネットでちょっと調べると出てくると思う。まぁ、書いてみました。

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まず屈折というのは、物の色とか形っていうのは突き詰めると光なわけで、その光が目の中に入ってくるとまず角膜をとおり水晶体を通って来るわけですがそこで角度を曲げられて(なので屈折)網膜にピントが合うようになってるんですが、このときに微妙な調節を水晶体の厚さを変えてやっているんですね。水晶体がカメラのレンズ、網膜がフイルムの役割と考えるといいかと思います。ただ、人間の目って天然ものなのでまったくの真円でないことのほうが多いわけで、縦につぶれ気味の丸だったり横つぶれだったりいろいろするわけです。眼球の長さはだいたいピンポン玉と同じくらいと思えばいいんだけど、それだって前につぶれたり後ろに伸び気味につぶれたりする事だってあるんですね。このときの角膜の一番前から網膜までの眼球の長さのことを「眼軸」というんですが、屈折異常というのはこの眼軸と角膜の形、水晶体の屈折力によってさまざま変わってきます。この3つの関わりがどうであるかで「正視・遠視・近視」が決まってくるんですね。眼軸が短すぎると遠視、長すぎると近視になります。
てことは水晶体の厚さを変える力(調節力)が旺盛であればこの屈折異常はカバーできるんじゃないか、と思うわけですが、遠視のところでも書きましたけれど絶えずこの調節力を使い続けるのは目の疲れの原因になるんですね。また、ちゃんと見えるようにし続けることで、本来使いたい場面でその調節力を使えないなんてことになるわけなんですね。
この「屈折異常」を解消するために、メガネをかけたりコンタクトレンズを使ったりするわけですが、よく間違えられるのが「老眼と遠視はおんなじこと」ということで、それと合わせて「近視は老眼にならない」ということなんですね。
違うんですよ、老眼は屈折異常じゃなくて調節異常なんで、成り立ちからして違うんです。

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まず、近点と言ってものを見る位置が遠くを見るとき(遠点)とは違い必ず決まってます。だいたいが30〜35センチだったり、伸びても50センチくらいだったりします。これは手で何かしら持っているその「なにかしら」と目までの距離を意味します。そこから入ってきた光が角膜・水晶体を通って網膜にピントが合うように水晶体の厚さを変えて調節すること、これが「調節力」なわけだけれど、老化のために水晶体の力が弱まり厚さをうまく変えられなくなることで起こるのが「老眼」なんですね。これは筋力の衰えばかりでなく、水晶体自体の弾力がなくなってくることからも起こるといわれています。
このときの調節力の足りない分をメガネで補うために使う度数が遠視と同じプラス表記なので、「老眼と遠視は同じ」と思う人がいたりするんですが、絵を見るとわかると思うけれど網膜よりも後ろに焦点があるのは同じでも目の形は違うわけですよ。また「近視が老眼にならない」というのも焦点が網膜よりも手前にあるからその分近視の目の焦点距離(遠点)が短いわけで、そのおかげで近くが見える目を元々持っているというだけで老化により調節力の衰えが起きていないというわけではないんですね。近視の人が近視という屈折異常を解消するためのメガネをかけた状態は、この絵と同じ状態になるわけなのでやっぱり焦点は網膜に合わないことになるんです。

遠視や屈折異常、老眼に関してはいろんなサイトで説明しているんで探してみるとなかなか勉強になります。こんなところを私はよく読んでいますのでご参考になさってください。

参天製薬・目の健康・遠視 http://www.santen.co.jp/health/enshi.shtml
日本眼科学会・目の病気 http://www.nichigan.or.jp/public/disease/hoka_kinshi.jsp
ぎもんしつもん目の辞典 http://www.ocular.net/jiten/index.html



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