murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

メガネをかけたほうがいいよ、と言われた話

もうすぐ免許の書き換えの時期だと仰る60歳代の男性の方が、「医者にはメガネをかけたほうが楽になるんだがねぇ」と言われたことがある、とお話くださいました。はじめてのメガネをつくりに来て下さって見え方の確認は社長がしていたので、そのあとのレンズとフレームの説明を始めたときのことです。車の運転時の見かけるつもりなので遠方視用だけだから普段はメガネを出来るだけ使わない気でいるんだ、と言ったあとに、でも医者は掛けたほうがいいと言うんだがこうして見ていても近くも遠くも普通に何でも見えるのになぁ、と言うんですね。
では今日メガネをつくりに来てくださったのはどういったことからでしょう?とお聞きすると、夜間の運転が心配になってきたから、と仰るんです。事実メガネの作成用データと見てみると近視+乱視なんですが乱視は軸度が90度方向の倒乱視で近視よりも強い度数が必要だと言う状態で、なるほどこれは夜間の運転は怖いかも、と思いました。
近視系の倒乱視の場合、夜間に見る車のテールランプは横にギューっと広がって一直線に繋がって見えてしまいます。対向車のライトも横広がりに見えて本当の見え方よりも幅が広い光の塊りに見えるのでまぶしいです。そうなってくるとまぶしいというだけで疲れてしまいますし、危険度は増します。倒乱視に限らず、また近視系に限らず、夜間の運転の時にまぶしさを感じる場合、よく見ようとして目を凝らす、という反応が眼の中で起きます。どうなるかというと、外から入ってきた光(この場合見えているものは全て光と考えています)を網膜まで通すときにどうやって光を通すかを水晶体が調節します。それをやるのは昨日の話題の中で出てきた毛様体という器官で、緩んだり緊張したりして水晶体の厚さを変えることで微調整をしてるんですね。
このお客様の場合横方向の見え方ははっきりしてて縦方向の見え方がぼやけているので、ぼやけた方向の見え方を何とかピントが合うようにいわば自動調整しているんですが、そこにばかり調節力を使っていると他を見ようとしたときに調節力の回復が間に合わなくて遠くを見たあと「手元が見えない」とか本を読んだあと「テレビが見えない」とかと言う話になるんだと思うんです。そうお話すると、「2時間映画を見たあとに新聞を見ようとするとピントが合わなくて見る気がしないことがある」と教えて下さいました。
最初の、医者にはメガネをかけたほうが楽になる、というのはこの調節力の使いすぎから来る目の疲れが、肩こりや頭痛・めまいの原因になると言う意味だと思います。見え方一つで全身の倦怠感や自律神経にまで影響しますから、早いうちに気が付いて必要な時からでいいのでメガネを自分のために有効に使っていただきたいと思います。
年齢的に考えても、いくら近視だといっても度数が−0.50Dくらいの近視ですから、あと+2.00Dくらいは手元を見るためには足りないと言うことになります。しかも乱視がありますから、初めのうちはピント調節が上手くいっていたとしてもそれを続けることで疲労から毛様体の機能低下が起こって上手くピントが合わないという状況になると考えられますから、手元は専用のメガネが近いうちに必要になってくると思うんですね。「出来るだけメガネは掛けたくない」と仰っていたのでその話はまだしてないんですが、楽な見え方を知っていただければ見え方ばかりでなくいろんなものが快適になると思うんです。




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