murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

カーヴのあるサングラスで度付きはどこまで出来るのか?

店で販売している「セリーヌ・ディオン」のサングラスに、度付き対応してもらえないかと言う話があったんですね。結論から言うと度付き対応は出来るんですが、それにはカーヴレンズ(6もしくは8カーヴ)を使う必要があって通常のメガネ用レンズ(大概が4.5〜5カーヴ)の見え方とは若干違うわけで、今までもサングラス用として6カーヴレンズで作ったことはありますが、お客様に本当に満足していただけた例は少ないんですね。また、6カーヴ以上になると加工は専用の砥石じゃないと出来ないので、ウチの店では出来ませんから加工専門の業者さんに頼むか、レンズメーカーに頼むことになります。いや、それはそれで専門家に頼むんで全く問題ないんです。
ですが、このご相談主さまの場合加工が出来るか出来ないかの以前に(つーかそれってこっちの問題なんで)、『倒乱視が−2.00Dある』という問題があるんです。
しかも最初は遠近両用レンズで出来ないかとの話だったんですが、さすがにそれはお断りしました。フレームのない変形ツーポイント(ブリッジ側にはネジいれの穴がなく、フレームのリムで押さえるタイプ)で、一見するとレンズの枠入れが出来そうに見えるんですがレンズカーヴを計算して作ってあるヨロイやブリッジの湾曲に非球面設計となる遠近両用レンズをあわせるとテンプルが外に広がりすぎるし、何より全体のデザインイメージが変わってしまうので今の状態(度なしのサングラス状態)で掛けてみて気に入った感じには絶対にならないんですね。
サングラスの仕入先の営業さんに相談してみたら、単焦点なら作れるだろうし加工も引き受けるといってくれたんですけど、乱視がそこまであると一般的なカーヴレンズでは相当見えづらいものが出来上がるので、ニコンのシースタイルで違和感の解消を図ったほうがいいと言うんですが・・・・・このレンズかなり高いんです(汗)
ニコン シースタイル「最高の光学性能とフォルムが融合したレンズ」両面非球面レンズでオーダーメイドのハイカーヴレンズ・・・・・収差補正を行う非球面設計+深いカーヴ特有の光学誤差を補正するOCS設計+斜め方向の光学補正を可能にした8軸乱視非球面設計 
ニコン シーシリーズ http://www.nikon-see.jp/ → 「シースタイル」
サイトに行くとわかるんですが、ここまですればまずいいものが出来るだろう、そう納得できますけど・・・やっぱり高いですよ、1枚が一番価格の低いもの(でも1.60の屈折率ですが)で単焦点レンズなのに3万円もするんです。また、この「シースタイル」の説明にもありますが、カーヴのあるデザインのフレームは、レンズで顔を覆ってしまうわけでそのままだとレンズを通ってくる光線と見る視線が一致しないので見えにくくなるわけです。その補正をしなくてもいいって言うんなら2枚で3万円のレンズで作れるけど(大口径球面レンズで染色あり)ということをお話して、ご相談主さまは現在どっちで作るかの検討中・・・ていうか、はじめから見えにくくなるかもってわかってるメガネは私はお勧めしないんですけどね。
どうやったら作ることが出来るのかっていう話の途中で出てきましたが、オシャレするってお金がかかるんですよ。大変だなぁ。




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