murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

レンズの価値はどこで決まるか

ニコンのセミナーでは、「メガネの価値を創造するために今日から活用できる10のレシピ」と題して、さまざまな10の状況を設定してそのテーマに沿った「価値の提案」の仕方をマニュアル化しています。マニュアルと言っても相手はお客様ですので、そのパターンもそれこそさまざまだろうと思いますから、基礎知識+応用力としてのレシピ、また自分で気がつかなかったことの参考書として活用していくようにと私はとらえています。
メガネの価値、となってはいますがこの場合の価値を決めるのはレンズです。レンズの価値はどこで決まるのか、度数だけで見るとどんなに安いレンズでも高いレンズでも、同じ度数であるなら見え方は同じになるはずです。しかし、やはり違いは出てくる。いったいなにが違うのか、そこなんですが、レンズの加工をしているとそれは顕著にわかるんですね。
例えばプラスでもマイナスでも、弱い球面度数に1.00D以上(それ以下でもありえるんですが)の乱視が入っているレンズはレンズメーターで測定した時にばっちり真ん中で光学中心が確認できるのは結構まれで、それでも加工時に支障がない程度の場所で印点が打てるのはやっぱり大手のメーカーのレンズ、その中でも国産レンズはまあまあだけど海外の工場で作ってるのはばらつきの出る時期がかたまってあるんですね。かなり低価格で作ってもらってるオリジナルレンズのメーカーさんなんかはレンズの端の方でしか度数が確認できなかったり、印点の中心確認自体が出来なかったりするんですよね(汗)そうなってくると収差だとかって話以前になってくるのですが(・・・当然ですが、あまりにひどいものは作り直しです。最近は少なくなりましたけど)
今日は強度近視(右S−6.00D左S−7.25D)の処方箋をお持ちになった40歳代の男性の方にこのレンズの価値と言うものを説明させていただいたんですが、一見、乱視の入らない度数なわけですからどのレンズを使っても良さそうに思えるんですね。しかしお客様のご希望を細かく聞いていくと、厚みも気になるけど仕事柄熱や埃に対しても丈夫なものがいいし、手入れも簡単なのがいい、周辺部の揺れゆがみも少ないほうがいいし、外で活動する機会が多いので紫外線よけがあったほうがいい。そうなってくると非球面レンズでプラスチックレンズ、素材は1.60から1.74までの屈折率のもの、以上を厚みの出る左レンズで今のフレームを使った場合どのレンズだとどのくらいの厚さになると予測できるのか、全部シュミレーションしていったところ、1.60のHOYAの非球面レンズでVPコート付き(NL16VS−H)を選んでくださいました。
同じクラスのレンズで、アサヒオプチカルのものよりも1組1万円近く高いんですが「クオリティ」と「安心」でいくとこれがいいということになったんですね。
お客様はレンズを価格でしか選ばない、と言うわけではないし、メーカーで選ぶと言うわけでもありません。ご自分の希望にどこまで合っているか、で選ぶんだと思うので、その選択の為の情報はたくさん持っていないといけないな、と思うのです。ただし、しちめんどくさい専門用語ばっかり並べても意味ないんで、その専門用語をこちらがどこまで理解できてるかがその情報を活かせるか活かせないかの差になってくると思うんです。
私もきっちり勉強しないといけません!



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