murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

石鹸でメガネは洗わない!

今日は結構忙しい日でした。メガネは出来上がりのお渡しが多くて、そのほか補聴器のお客様が多かったかな?補聴器というのは温度差でその機械の中に「結露」することがあるんですが、たとえば最近寒くなってきて、冷たい補聴器をすぐに耳に入れてしまうと耳の中って言うのは実は体温が高い場所なものですから湿気が発生するんですね。冬場の窓ガラスみたいな感じです。まぁ当然あんなふうに水の粒にまではなりませんが、うっすらと湿気が付くだけで補聴器のような精密な機械にとっては死活問題になるんです。音が出ないっていうね。で、しばらくすると音が出てくるとか、音が出たり出なかったりするときがあるというのは、まず「結露」を疑います。この場合しっかりと乾燥して改善すればいいんですが、機械を使っての除菌乾燥をしても改善しなかった場合にはメーカー送りの修理が必要になったりします。お持込になられた補聴器は耳穴式のものだったので預かって2時間くらい専用乾燥機の中に入れてたら直りました。良かったです(喜)
ところで、メガネのお渡しの時には必ずお手入れの説明をするんですが、そのときには「水洗いが基本」とお話しするんですね。(これは何度となく書いてるんで、何で水洗いなのかは「メガネのお手入れ」http://d.hatena.ne.jp/k-hisari/20081021/1224563361 あたりを参照ください)なぜかというと、日本の水道水は酸性でもアルカリ性でもなくて「中性(pH7くらい)」だからなんですが、では酸性やアルカリ性はどんな影響をレンズに及ぼすかというと、コーティングが痛むんです。
酸性の代表的なものはみかんとかのかんきつ類、また身体から出る汗も酸性です。汗は体質もありますがpH5.5前後〜6.5、中性値である7よりも小さいので「酸性」です。かんきつ類ではレモンがpH2.5ととっても高い酸性をしています。酸性がどんな影響をするかというと、コーティングに細かくこすり傷を入れたような跡が残ります。
アルカリ性の代表的なものは、石鹸です。普通にスーパーで売ってる白い石鹸(なんとかホワイトとか)で0.5%濃度の石鹸水を作るとそのpHは約9.7、中性値である7より大きいのはアルカリ性ですから、もうこれは確実に「アルカリ性」です。ハンドソープやボディーソープもアルカリ性のものが結構多いですね。洗濯洗剤や入浴剤の中にもアルカリ性のものがあったりします。お風呂の中でメガネを洗うなんて方は、石鹸を泡立てたものでメガネを洗って入浴剤の入っているお風呂のお湯で洗い流すなんてことをしてたら、アルカリ性まみれってことになりますね・・・(汗)アルカリ性ではどんな状態になるかというと、表面を溶かしたような跡がポツポツと残ります。しかし酸性の場合もアルカリ性の場合も、どんな形で影響が出るのかはそれがどの程度の濃度でどのくらいの長さそこに付いていたかにも違いがあるので状態の大小はあると思います。
最近良く出回っている石鹸で「殺菌成分入り」というのは確実に中性ではないでしょうから避けていただきたいですね。それとスクラブ入り洗顔料ね、これは顔を洗っていても粒々が痛いと感じるときがありますからね、メガネレンズには強すぎる刺激になっちゃいますから避けてください。
水洗いだけでは心配、という方に一番いいのは台所用の洗剤ですよ、とお話しています。たいがいが中性洗剤で、緑とか黄色とかオレンジとかの色の付いているヌルヌルしたものは大丈夫、でもこれも最近出回っている「除菌が出来る洗剤」は避けたほうがいいです。弱アルカリ性なので直接つけないほうがいいし、それしかないって言うのならすぐに水洗いして流してしまうか使わないほうがいいです。
お手入れの話をするときにはこういったことも全部話してますし、それが書いてある小冊子をお渡ししています。おかげで説明が長いって言われることも結構ありますよ(汗)お手入れ方法はやってみると手を洗うのとあんまり変わらない時間しかかかんないんだし、近頃のレンズはコーティング自体がすごくいいものを使ってるんで洗剤はいらないって場合が多いですから、ざっと水洗いだけしてくれればいいと思います。
当然そのあとはすぐにティッシュか柔らかいタオルで水気はふき取ってくださいね!



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