murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

年齢によりメガネの度数は変化するのか?

遠近両用のキャンペーンDMを発送したおかげで、5年ぶり7年ぶりにメガネを作りかえると言うお客様も今回多くいらっしゃいますが、現在の見え方はどんな感じなのかをまずお聞きするとたいがいの方が手元が見えづらいというお返事でした。それはまぁそうだろうなぁと思う訳なんですが(平均すると遠近両用のレンズ度数交換は3年間隔位ですね、そのくらいの年数がたつと、大部分の方が1段階もしくは2段階度数をUPする可能性が出てきます)、たとえば眼科のメガネ度数処方箋だって3ヶ月経つと有効ではなくなるのですから、遠方視力だってそれなりに変化があることは考えられます。そこでもう一度見え方の確認をさせていただいているんですが、中には今まで必要だった乱視がいらなくなったり、近視が弱めで済んでいたり遠視が強く必要になっていたり、その方によってではありますが手元の度数UPばかりではない変化がさまざまあるんですね。
しかし、これはなんら不思議なことではないですし、上に書いたことはなぜそうなるのか説明が付くことばかりです。特に近視が弱めになった、遠視が強くなったというのは年齢が上がるにしたがって眼の中の調節力が少なくなっていく為に自己の調節力でカバーしきれなくなったものが表に出てきた、と言うことですから、おおむねどんな方にも起こりえる状況だといえます。
年齢別距離別加入度数表を元に、年齢によって調節力と近点距離(一番近くに寄せて見える距離がどこまで寄ってくるのかと言う距離)の関係を表にして見ますとこうなります。

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これはこのような状態であるという参考データであるので、全ての方がこれにぴったりと当てはまるというわけではありません。しかし近似値であることは予測できます。そう考えるとやはり子供のうちは調節力が旺盛なので、ある程度の遠視があってもカバーしてしまう(10歳の年齢で調節力が12Dであるので、計算上+12.00Dまでの遠視は自己の調整力でカバーしてしまう=メガネを掛けなくても見える)のがわかります。遠視の方が、きちんと調べてかなり強い度数が必要だとわかったとしても遠くを見るのがさほど苦労しないというのはこの調節力があるためだと考えられるんですが、これはだから「目がいいんだ」という話ではなくて、その分使わなくてもいい調節力を遠くを見るときに(=普段目を開けているときはいつも)めいっぱい使っているので疲れやすい目をしていると言えるんですね。その点近視の目というのは現状以上遠くを見るために調節力というのは働かないので(調節力というのは水晶体の持つ屈折力を強くする方向には働きますが弱くする方向には働きません。つまり水晶体はノーマルの状態から厚くなることはできますが薄くなることはできないんです)、遠くがぼやけているのを補正するのにメガネが必要ですが、遠くを見るために調節力をめいっぱい使うという働きをしない(使えない)のでそれが原因で疲れるということは少ないんです。でもほかの事で疲れ目になることはたくさんあるんで、それはそれで気をつけたいんですけど。
・・・微妙に話がずれたような・・・・・(汗)
年齢によって度数が変化するというのはありえますし、それは手元の度数に限ったものではありません。年齢が若いうちは成長によるもの(眼軸の変化や角膜形状の変化など)、環境的要因によるもの(近業が多いなど)、が度数変化に影響しますが、年齢が上がってきてから特に40歳を超えてからは調節力の低下によっての遠視の表面化(老人性遠視)によって近視が弱くなる・遠視が強くなるといったことが起こりえます。また眼球自体柔らかいゼリー状の物体(硝子体)がほとんどを占めていますので、微妙な変化はその都度ありえるんですね。一説によると、ものを見ている方向が固定している状態が続くと(たとえば下ばっかり見て仕事しているとか)角膜も水晶体も下に引っ張られている時間が長いのでそれが度数変化に影響する(乱視等を誘発する)とも言われます。最近見え方がおかしいな、見えづらくなったな、と思ったらきちんと調べなおしをするのはもちろん必要ですが、普段から疲れ目や近業のしすぎなどにも気をつけたいと思います。




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