murasehisariの写真屋さん日記

学校アルバムの仕事をメインに街の写真屋さんでお仕事してるmurasehisariの日々是徒然日記です

HOYAの営業さんが来ました

今まで新潟担当だった方から替わりましたので、ということで、HOYAのエリア開発営業部大阪営業所のエリアマネージャーの方が挨拶に見えられました。(今までの担当は東京営業所だったんだけど、大阪に変わったのかしら?それともこの方が東京に転勤になったのかしらってところは聞いてなかったですねー・・・今気が付きました)社長がちょうど接客中だったので場繋ぎってわけでもないけれど、いろいろ気になっていたことを「ここぞとばかりに(自分比)」聞いてみました。
技術開発部の方じゃないんで、そうそう技術的なことをお聞きしてもと思ったんですが、レンズの話は先日のセミナーにも来ていたというのでお手の物だろうと思って、大きく分けて以下の3つの事をお訊ねしました。
1 同じ屈折率のレンズでも見た目の明るさの違いの出るレンズがあるのはどうしてか
2 遠近両用レンズで新しい設計のものよりも以前からの設計の方がいいという話が出るのはなぜか
3 HOYAの遠近両用レンズはウチの店では近視系の方に好評で遠視系の方にはイマイチなんだけどそれをどう思うか
結構意地の悪い質問も有ったりしますが(笑)気になってることは聞いたほうがわかりが早いんで、初対面の方でしたがまぁずけずけとお聞きしました。
1 ですがこれは元の素材(基材)の違いというのはあまりなくて、ほとんどがコーティングの違いである、と仰ってました。特に単焦点の場合は全く同じ度数であるなら見え方の違いが出ることはデータ上ありえないんですが、実際にいろんなメーカーのレンズを使ってみると微妙な違いを感じることがあります。それが球面レンズと非球面レンズであるのなら比べようもありませんが(なぜなら全く性格の違うレンズなので)、同じ球面レンズでレンズ口径など他のデータは全く同じ場合、見え方が明るい・暗いの違いが出るのは明らかにコーティングの差だそうです。より明るくする為にブルーイングと言う方法を取るレンズもありますが、HOYAの場合はコーティング自体の透過率がいいものを使っているとのこと。そりゃ価格に差があるのはこの技術にも差があるわけで、HOYAの中でも低価格帯のものと高価格帯のものはその点の違いを出しているという話です。当然、他メーカーとの差もここにあるわけで、熱クラックの生じ方一つとっても外見上問題ない程度に抑えるのは技術力だ、と仰ってましたね。
2 はまずはレンズに対する慣れの問題があるので、いくら技術的に向上しても視覚と視神経がどう受け取るか、が「見え方」になるのでその方のみたい見え方になっていないものは上級レンズでも合わない、と言うことになるそうです。特に以前も取り上げたHOYAGPとFDの見え方の違いでGPの方がいいという話が出た方の場合では、例えば前者は単焦点の球面レンズに、後者は非球面レンズに置き換えることが出来てそこの慣れの違いがそのまま見え方の違和感に出てくるのだそうです。GPは特に度数の弱い近視系の方には向いているそうですが、これは遠方視の度数が弱い近視で、なおかつはじめてかける遠近両用の場合加入度数もまだ少ないので単焦点のメガネからあまり違和感なく移行できるというんですね(・・・そうかなぁ?)GPで違和感を感じるのはやはり中間から手元に移行するときの揺れゆがみだそうですが、これで慣れてる方にFDを使ってもらうと、揺れゆがみを打ち消す設計が遠方視部分からすでに始まっているので中間部の側方に物足りなさを感じるのだそう。これがイコール「見えない」になるので、遠近両用レンズの選定はランクから言えばトリニティ→ID→FD・・・と続くけれど使う人の身になって考えると必ずしもそう進まない、と言う話でした。
3 はこれは一番「?」マークが返ってきた質問でしたね(笑)メーカーサイドからするとどの度数設定でもきっちり対応できるようにレンズの設計はしていると、どのメーカーさんも言いますし、そりゃそうだろうなぁとは思うんだけど、実際にお客様に勧めてみて、かけてもらってどれがよかったか、をやってきての結果遠近両用レンズはHOYAは近視系、セイコーは遠視系、ニコンは乱視の入ってる方向き、となんとなくわかれてるなぁと感じているのだけれど、営業さんにこれをお聞きしてみてHOYAさんが一番納得出来なさそうでしたね。しかし数ある中でも新しいレンズ、サミットプレミアムは遠視の方には最適だ、と仰ってたので今度遠近両用をオススメするときにはそれを頭に入れてやっていこうと思います。